第2編 ITガバナンス

第2編 ITガバナンス


第1章 ITガバナンスの全体像

標準ガイドラインにおいて、ITガバナンスとは、政府全体を統括する政府CIO並びに各府省を統括する府省CIO及び府省副CIOを中心とした体制において、サービス・業務改革並びにこれらに伴う政府情報システムの整備及び管理に係る個々のプロジェクトを、全体的かつ適正に管理するための仕組みを組織に組み込み、機能させることによって、政府情報システムに係る課題解決のみならず、各組織の政策目的を実現し、個々のプロジェクトをマネジメントするだけでは出し得ない価値(便益の実現、リスクの適正化、資源の適正化)を生み出していくためのものである。

このため、この編においては、ITガバナンスに係る組織体制、中長期計画、重点プロジェクトの指定、人材育成・確保、予算及び執行、情報システムの管理、システム監査等を規定する。また、ITガバナンスは、ITマネジメントがより適正になされるためのものであることから、図 2-1のとおり、ITガバナンスとITマネジメントが包括的かつ一体的に行われるように、標準ガイドラインを規定している。

図 2-1 ITガバナンスとITマネジメント(イメージ)

図 2-1 ITガバナンスとITマネジメント(イメージ)


第2章 組織体制

サービス・業務改革並びにこれらに伴う政府情報システムの整備及び管理に関する組織体制は、次のとおりとする。

1.政府全体管理

1) 全体像

各府省のITガバナンスを含めた政府全体のITガバナンス体制は、図2-2及び図2-3のとおりであり、組織体制のそれぞれの機関がITガバナンスを機能させるための諸活動を行う。

図 2-2 政府全体管理体制

図 2-2 政府全体管理体制


図 2-3 政府全体のITガバナンスにおける各種会議体

図 2-3 政府全体のITガバナンスにおける各種会議体


2) 関連機関等

標準ガイドラインに関連する主な機関等の具体的な役割は、次のとおりである。なお、子細については、関連する文書で別途定めている。

ア 政府CIO補佐官

政府CIO補佐官は、デジタル・ガバメントを実現する観点から、サービス・業務に係る高度化、効率化及び合理化を推進し、並びに政府全体のITガバナンスを機能させるため、政府CIO及び内閣官房に対し、専門的・技術的見地からの必要な支援・助言等を行うものとする。内閣官房は、政府CIO補佐官の知見を最大限活かすことのできる環境を整備するものとする。

また、政府CIO補佐官は次の行動理念の下に活動するものとする。

(1) 政府CIO補佐官は、政府全体のデジタル・ガバメントの推進に資することを前提に、内閣官房、各府省、他の政府CIO補佐官に対し必要な情報共有を行うとともに、具体的な支援・助言等を行うこと。

(2) 政府CIO補佐官は、各プロジェクトの成果を最大化するように、プロジェクトの初期段階から、先を見越しながら、積極的かつ主体的に行動すること。

(3) 政府CIO補佐官は、内閣官房並びに各府省PMO及びPJMOに属する職員の自立及び成長が促されるように行動すること。

(4) 政府CIO補佐官は、特に技術的な検討が求められる分野、府省重点プロジェクトに優先して関与すること。

イ 内閣官房

内閣官房は、次の事務を担う。

(1) サービス改革支援チームの組成に関すること。

(2) 標準ガイドライン群の策定及び改定に関すること。

(3) 各府省の中長期計画の策定又は改定並びにフォローアップの総合調整及び取りまとめに関すること。

(4)政府重点プロジェクトの指定に関すること。

(5) 府省重点プロジェクトの指定の調整に関すること。

(6) 予算の要求状況の把握及び総合調整に関すること。

(7) 予算の執行状況の把握に関すること。

(8) 工程レビュー実施状況の把握に関すること。

(9) 政府CIOによるレビューに関すること。

(10) プロジェクト検証委員会の設置に係る調整及び支援に関すること。

ウ 総務省

総務省は、次の事務を担う。

(1) サービス改革支援チームの組成に関すること。

(2) 標準ガイドライン群の策定及び改定に関すること。

(3) 各府省の中長期計画の策定又は改定並びにフォローアップの総合調整及び取りまとめに関すること。

(5) 府省重点プロジェクトの指定の調整に関すること。

(6) ODBの整備及び運用に関すること。

(7) 情報システム統一研修に関すること。

(8) 予算の要求状況の把握及び総合調整に関すること。

(9) 予算の執行状況の把握に関すること。

(10) 工程レビューの実施状況の把握に関すること。

エ サービス改革支援チーム

サービス改革支援チームは、各府省における又は各府省を横断する特定のサービス・業務改革について、支援先となる各府省との合意に基づき、必要な支援を行う。

3) 会議体
ア CIO連絡会議

CIO連絡会議は、次の事務を担う。

(1) 標準ガイドライン及び標準ガイドライン附属文書の策定又は改定の決定に関すること。

(2) 各府省の中長期計画を取りまとめて決定し、そのフォローアップの状況を把握すること。

イ デジタル・ガバメント技術検討会議

デジタル・ガバメント技術検討会議は、次の事務を担う。

(1) 高度に技術的な要素が含まれる内容について、標準ガイドライン群の策定又は改定の案を、議論し又はCIO連絡会議等へ提案すること。

2.府省体制

各府省におけるサービス・業務改革並びにこれらに伴う政府情報システムの整備及び管理に関する組織体制については、次のとおりとする。

1) 府省内全体管理

各府省は、ITガバナンスを機能させるため、サービス・業務改革並びにこれらに伴う政府情報システムの整備及び管理について、次のとおり全体管理を行うものとする。

各府省は、PMOがITガバナンスの中核として役割を果たすことができるよう、人事担当部門、会計担当部門、広報担当部門、情報セキュリティ担当部門等官房各機能と連携・協力し、訓令等により府省内手続を明文化するとともに、府省内に周知の上、定着させるものとする。その際、府省CIO補佐官に協力を求め、必要な支援を得るものとする。

ア 体制等

各府省に、ITガバナンスを機能させるため、府省CIO、府省副CIO及びPMOを置く。

a) 府省CIO

府省CIOは、次に掲げる事務を行うものとする。

(1) PMOの事務を統括すること。

(2) 重要な意思決定を行うため、合議制機関を招集し、又は招集を依頼すること。ただし、合議制機関を設けない場合はこの限りでない。

(3) プロジェクトの立ち上げ又は重要な変更に際し、その目的・手段の妥当性及び費用対効果を確認し、その承認を行い、並びに各プロジェクト推進責任者及び当該プロジェクトに関する情報システム責任者を指名すること。

(4) 府省重点プロジェクトについて、十分な予算枠及び機構・定員枠が適切に確保され、その推進体制が充実されるよう、府省内を調整すること。

(5) サービス・業務改革、これらに伴う政府情報システムの整備及び管理並びにそれらで保持するデータの標準化及び品質保持に関し、府省内及び他府省との高度な調整を行い、又はその調整を支援すること。

(6) オープンデータ及びデータガバナンスの取組の推進に関すること。

(7) プロジェクト検証委員会の組成に関すること。

b) 府省副CIO

府省副CIOは、次の事務を行う。

(1) a) に掲げる府省CIOの職務を補佐すること。

(2) サービス・業務改革並びにこれらに伴う政府情報システムの整備及び管理に関する重要事項について、企画立案に関する事務及び関係事務を総括整理すること。

c) 府省CIO補佐官

各府省は、府省CIO、府省副CIO、PMO及びPJMOに対する技術的・専門的観点からの必要な支援・助言等を得るため、PMOに府省CIO補佐官を置くものとする。府省CIO補佐官は、原則として政府CIO補佐官をもって充てるものとする。

d) PMO体制

各府省は、PMOの機能に係る事務及び府省CIOの事務を遂行するための体制を整備するとともに、PMOに「第2編第5章5.スキル認定と人材管理」に掲げるスキル認定を受けた者が配置されるよう、府省内を調整するものとする。

また、各府省は、専門性の高い事業者を調達し、PMO体制に加えることができる。その際、業務範囲、情報管理に関する条件事項等、各府省の実情に応じて、明確にしておくものとする。

イ PMOの機能

PMOは、PJMOと連携・協力し、少なくとも次に掲げる機能を担うものとする。ただし、他府省に機能を一元化し、自府省において当該機能を担わない場合は、この限りではない。この場合において、PMOは、当該機能を担っている他府省のPMOと連携・協力するものとする。

また、PMOは、次に掲げる機能を効率的に行い、作業の不作為や遅延を防止するため、年間活動計画を作成し、府省内に周知するものとする。

a) 計画管理

PMOは、各種計画及び府省内における各プロジェクト計画と整合性をもって、中長期計画を適正に推進するため、次の機能を担う。

(1) プロジェクトの立ち上げ又は重要な変更に際し、その目的・手段の妥当性及び費用対効果を確認し、その承認を行うこと並びにそれらの手順化

(2) 中長期計画に関する企画立案及び総合調整並びにそれらの手順化

(3) 府省重点プロジェクト候補の選出及び指定並びにそれらの手順化

(4) 中長期計画の進捗状況の定期的な把握及び進捗状況が順調と認められない場合におけるPJMOに対する必要な支援並びにそれらの手順化

(5) 中長期計画策定後のKPIの把握及び成果が順調と認められない場合のPJMOに対する必要な支援並びにそれらの手順化

b) プロジェクト推進責任者等

PMOは、府省内の各プロジェクト推進責任者等を管理するため、主に人事担当部門と連携・協力し、次の機能を担う。

(1) 各プロジェクト推進責任者及び情報システム責任者名簿の作成及び更新並びにそれらの手順化

c) IT人材管理

PMOは、府省内におけるIT人材の育成と管理について、重点分野に人材が配分され、順調に育成されるよう、主に人事担当部門と連携・協力し、次の機能を担う。

(1) セキュリティ・IT人材確保・育成計画に係る企画立案及び総合調整並びにそれらの手順化

(2) IT関連の機構・定員要求の状況の把握及びその手順化

(3) IT関連の実員配置、人材交流の状況の把握及びその手順化

(4) IT関連の橋渡し人材の育成に係る企画立案及びその手順化

(5) IT関連の橋渡し人材のスキル認定及び認定人材の配置状況の把握並びにそれらの手順化

d) 予算管理

PMOは、府省内における政府情報システムに係る予算要求について、把握・管理するとともに、府省重点プロジェクトに予算が配分され、適正な要求内容となるよう、主に会計担当部門と連携・協力し、次の機能を担う。

(1) 政府情報システムに係る本予算及び補正予算に関する基本的な方針に係る企画立案

(2) 政府情報システムに係る本予算及び補正予算における要求状況の把握、予算額の調整及び各要求内容の適正化並びにそれらの手順化

e) 執行管理

PMOは、府省内における政府情報システムに係る予算の執行について、適正な執行内容となるよう、主に会計担当部門と連携・協力し、次の機能を担う。

(1) 政府情報システムに係る予算執行に関する基本的な方針に係る企画立案

(2) 政府情報システムに係る予算執行の状況の把握及び各執行内容の適正化並びにそれらの手順化

(3) 工程レビューの管理及び実施並びにそれらの手順化

(4) 政府情報システムに係る運用・保守の実績状況を把握し、実績状況が適正と認められない場合におけるPJMOに対する必要な支援及びその手順化

f) 情報資産管理

PMOは、府省内において、政府情報システムに係る情報資産の状態及び所在を明らかにし、迅速な課題対応等が可能となるよう、主に会計担当部門及び情報セキュリティ担当部門と連携・協力し、次の機能を担う。

(1) 政府情報システムにおける基本情報、情報システム責任者等、システム構成(ハードウェア、ソフトウェア、クラウドサービス、ネットワーク、データセンター)、取扱情報等の情報資産の定期的な棚卸等の管理及びその手順化

(2) 情報資産の再利用に関する総合調整及びその手順化

g) PJMO支援

PMOは、PJMOが行うサービス・業務改革並びにこれらに伴う政府情報システムの整備及び管理に関し、データマネジメント及びオープンデータの取組を推進するとともに、プロジェクトのリスクの適正化を図り、成功に導くため、PJMOに対する必要な支援及びその手順化に関する機能を担う。

h) ドメイン管理

PMOは、府省内で保有するWebサイト等のドメインに関し、ドメイン保有状況の把握、ドメイン移行等の推進ができるよう、主に広報担当部門及び会計担当部門と連携・協力し、ドメイン管理簿の整備及びその手順化に関する機能を担う。

i) システム監査管理

PMOは、府省内における政府情報システムに係るシステム監査を効率的に実施するために主に会計担当部門及び情報セキュリティ担当部門と連携・調整し、システム監査計画に係る企画立案及びその手順化に関する機能を担う。

j) プロジェクト検証委員会の運営

PMOは、府省内において、深刻な問題があると認められたプロジェクトについて、その発生原因等を検証するため、プロジェクト検証委員会の運営に関する機能を担う。

k) 政府情報システムに係る文書管理

PMOは、府省内におけるITガバナンス及びITマネジメントに係る文書の作成、更新、周知、定着等を行う機能を担う。

l) CIO補佐官の環境整備

PMOは、府省CIO補佐官が、政府CIO補佐官の行動理念に基づき、その能力を最大限発揮できるよう適切に役割分担を定め、担当するプロジェクト等が目指す成果について認識共有を図るものとする。やむを得ず府省内の他の職務を命じざるを得ない場合であっても、府省CIO補佐官の業務の妨げとならないよう十分に配慮するものとする。また、PMOは、把握した情報を広く府省CIO補佐官に共有するとともに、府省CIO補佐官が各府省CIO、府省副CIO及びPJMOと直接議論できる場を設けるなど、府省CIO補佐官の業務環境を整備する機能を担う。

m) 連絡調整窓口

PMOは、サービス・業務改革並びにこれらに伴う政府情報システムの整備及び管理に関し、内閣官房及び総務省との連絡調整に関する窓口機能を担う。

2) 合議制機関

各府省は、政府の全体方針に沿って、府省内におけるデジタル・ガバメントを推進し、かつ、府省内の基本的な方針又は計画の策定等、組織としての意思決定を行い、及びこれらの状況を把握し、評価するため、適宜合議制機関を開催し、又は府省CIO若しくはより上位の者がこれらの行為を行うものとする。

3) プロジェクト管理

プロジェクトには、対象となるプロジェクトを統括し、推進するため、PJMOを組成するものとする(「第3編第2章1.3) 体制準備」参照)。PJMOは、次の者から構成されるものとする。

ア プロジェクト推進責任者

PJMOに、プロジェクト推進責任者を置くものとし、サービス・業務改革並びにこれらに伴う政府情報システムの整備及び管理に関する事項についての企画立案に関する事務を総括するものとする。プロジェクト推進責任者は、府省CIOが指名するものとする。

イ プロジェクト推進管理者

PJMOに、プロジェクトの管理等の観点から、プロジェクト推進責任者を補佐するため、プロジェクト推進管理者を置くものとする。プロジェクト推進管理者は、プロジェクト推進責任者が指名するものとする。

ウ PJMO体制

PJMO体制は、プロジェクトの成否に影響を与える重要なものであることから、図 2-4 のように、プロジェクト推進責任者、プロジェクト推進管理者のみならず、府省CIO補佐官並びに制度所管部門、業務実施部門及び情報システム部門の管理者・担当職員等、構成される者を明らかにするものとする。その際、制度所管部門及び業務実施部門がプロジェクトに主体的に参画することが不可欠であるため、情報システム部門のみによるPJMOの組成は行わないものとする。ただし、情報システム部門が制度所管部門及び業務実施部門の役割を全て兼ねているときはこの限りではない。また、利用者視点でのサービス・業務改革を実現するためには関連する組織間の役割分担を見直すことも必要であり、プロジェクトを推進するにあたってこのような見直しを行える実効的な体制を確立するものとする。

図 2-4 プロジェクト推進組織(例)

PJMO

  プロジェクト推進責任者

  プロジェクト推進管理者

  府省CIO補佐官

  制度所管部門管理者

  業務実施部門管理者

  情報システム管理者

  その他構成員

4) 情報システム部門

政府情報システムを適正に管理するため、情報システム部門に、次に掲げる者を置くものとする。

また、各府省は、府省重点プロジェクトの情報システム部門に属する官職中橋渡し人材に該当するものに「第2編第5章5.スキル認定と人材管理」に掲げるスキル認定を受けた者が配置されるよう、府省内を調整するものとする。

ア 情報システム責任者

情報システム部門の責任者として、情報システム責任者を置く。情報システム責任者は、命を受け、プロジェクトにおける情報化に関する事務を担うものとする。情報システム責任者は、府省CIOが指名するものとし、プロジェクト推進責任者及び情報システムセキュリティ責任者が兼務することができるものとする。

イ 情報システム管理者

情報システム責任者を補佐するものとして、情報システム管理者を置く。情報システム管理者は、情報システム責任者が指名するものとし、プロジェクト推進管理者及び情報システムセキュリティ管理者が兼務することができるものとする。

5) 組織の在り方

各府省は、PMOを中心に、各府省の組織使命、体制、予算、人材及び文化が多様であることを踏まえつつ、ITガバナンスを強化し、機能させる観点から、組織の在り方を恒常的に改善するものとする。その際、府省CIO補佐官に協力を求め、必要な支援を得るものとする。

その改善に当たっては、府省が所管する政府情報システムの数、規模等に基づき、どの組織が、どの範囲で、どの程度、政府情報システムを整備又は管理するのかについて、次の例を参考にしつつ、それぞれの実情等を踏まえ、権限の分散と集中化及び意思決定、連絡調整等組織の連携系統の検討等について創意工夫し、効率的な組織を目指すものとする。

なお、各情報システム部門を整理・統合した組織が一括して一元的に管理すること、又は各種分野に係る取組について、他府省と合同で行うことを妨げるものではない。


表 2-1 組織の在り方の例

分野
クラウドサービス  各情報システム部門がクラウドサービスを調達するのではなく、PMOが各情報システム部門を取りまとめ、その資源を情報システム部門に配分する。クラウドサービス提供事業者との契約を一元的に管理する。
 各情報システム部門がクラウドサービスを調達するときは、PMOが指定したもの以外は調達しないように、契約前にPMOの承認を得る。
ソフトウェア  各情報システム部門がソフトウェアを調達するのではなく、PMOが各情報システム部門を取りまとめ、その資源を情報システム部門に配分する。サポート切れ、ライセンス管理を一元的に行う。
 情報システム部門のうち、一定規模以上の情報システムを所管する組織がソフトウェアを調達するときは、PMOが互換性を確保する観点から、指定したものを調達するように定め、契約前にPMOの承認を得る。
ハードウェア  各情報システム部門がハードウェアを調達するのではなく、PMOが各情報システム部門を取りまとめ、その資源を情報システム部門に配分する。ハードウェアの仮想化やハードウェア保守を一元的に行う。
 情報システム部門のうち、一定規模以上の情報システムを所管する組織がハードウェアを調達するときは、PMOが互換性の確保や再利用の観点から、指定したものを調達するように定め、契約前にPMOの承認を得る。
府省内LAN  各情報システム部門が府省内LANに類似する機能を調達するのではなく、PMOが各情報システム部門を取りまとめ、その基盤上で、各アプリケーションが動作するように、府省内を調整する。
ファシリティ等  各情報システム部門がデータセンター等の施設を調達し、又は整備するのではなく、PMOが各情報システム部門を取りまとめ、その資源を情報システム部門に配分する。
 各情報システム部門がデータセンター等の施設を調達するときは、PMOが既存の施設の活用等を促し、新規に調達しないように、会計担当部門と連携する。
執行等  各情報システム部門がそれぞれ調達を行うのではなく、各情報システム部門を統合した組織が一元的に調達を行い、執行全体を管理する。
予算等  各情報システム部門が予算要求するのではなく、PMOが一元的に予算要求を行い、予算全体を管理する。
人材等  府省全体でIT人材を含む全職員を分け隔てなくまとめて管理するのではなく、PMOが人事担当部門と連携・協力して、IT人材を一元的に管理する。

第3章 中長期計画

「デジタル・ガバメント実行計画」に掲げる取組の実現及び各府省におけるデジタル・ガバメントの推進を計画的に進め、その内容及び成果を実現するため、各府省は、次のとおり、中長期計画の策定等を行うものとする。

1.中長期計画の策定

1) 中長期計画の案の作成

PMOは、内閣官房及び総務省が示す中長期計画の策定要領を踏まえ、府省CIO及び府省副CIOの指導の下、各プロジェクトの目標・手段の妥当性及び費用対効果を吟味するとともに、地方公共団体、独立行政法人又は民間法人等との円滑な連携を意識しつつ、中長期計画の案を作成するものとする。PMOは、案の作成に係る業務の当初から、府省CIO補佐官に協力を求め、必要な支援を得るものとする。

2) 中長期計画の調整

内閣官房及び総務省は、各府省から提出された中長期計画の案について、各府省と必要な調整を行うものとする。その際、必要に応じて、政府CIOによるレビューを実施するものとする。

3) 中長期計画の決定・公表

各府省は、2)の調整を経た中長期計画の案を、合議制機関等に諮った上で、府省内にて決定するものとする。

また、内閣官房及び総務省は、政府全体として整合的にデジタル・ガバメントを推進する観点から、各府省で決定された中長期計画を取りまとめ、CIO連絡会議において全体として決定し、公表するものとする。

2.中長期計画に係る施策の実施

PMOは、中長期計画に係る施策の実施に当たって、その実施状況を常時把握するとともに、PJMOに対する支援等必要な措置を講ずるものとする。

3.中長期計画のフォローアップ

PMOは、内閣官房及び総務省が示すフォローアップの実施要領を踏まえ、中長期計画に係る施策の実施状況について、中長期計画に定めた方法により把握と評価を行うものとする。

また、内閣官房及び総務省は、上記把握と評価の結果について適宜報告を求めるとともに、毎年度、各府省のフォローアップ実施状況を取りまとめ、CIO連絡会議に報告するものとする。

4.中長期計画の改定

各府省は、中長期計画のフォローアップ、予算要求状況その他の要因を踏まえ、少なくとも年1回、各府省中長期計画の見直し・拡充を行う。その際の手順については、原則として、「1.中長期計画の策定」の手順と同様の取扱いとする。


第4章 政府重点プロジェクト及び府省重点プロジェクトの指定

次に掲げるプロジェクトは、重点的に取り組むべきものであり、それぞれに定めるところによる。

1.政府重点プロジェクト及び府省重点プロジェクトの指定

次に掲げるものは、重点的に取り組むべきものであり、それぞれに定めるところによる。

1) 政府重点プロジェクト

プロジェクトの規模や政策的重要性等の観点から重点的な管理を行う必要があると認められるものについては、政府CIOが政府重点プロジェクトとして指定する。併せて、内閣官房はWebサイトに公表するものとする。政府重点プロジェクトについては、プロジェクトに係る予算の執行府省の担当者、総務省行政管理局の担当者や財務省主計局の担当者等も参加するプロジェクトチームを内閣官房に編成し、より効果的にプロジェクトを推進することとする。

2) 府省重点プロジェクト

PMOは、その府省が所管するプロジェクトのうち、次の(1)から(7)までに掲げる要件のいずれかに該当するものを府省重点プロジェクト候補として選出し、府省内の優先順位に基づき、内閣官房及び総務省と調整し、合議制機関等に諮った上で、府省重点プロジェクトに指定する。併せて、内閣官房が示す内容を各府省のWebサイトに公表するものとする。当該要件のいずれも満たさなくなったとき、プロジェクトがその目標を達成したとき又はその他指定した理由がなくなったときは、府省重点プロジェクトの指定を解除するものとする。解除の手続については、指定の手続と同様の取扱いとする。

(1) 府省共通プロジェクト[1]もしくは、その指定要件(脚注参照)を満たすプロジェクト

(2) 政府情報システムの経費区分中整備経費がライフサイクル期間全体で5億円以上となる可能性がある政府情報システムに関するプロジェクト

(3) 補正予算を用いて整備する政府情報システムに関するプロジェクト

(4) 政府情報システムの経費区分中運用等経費が年間1億円以上となるプロジェクト

(5) 年10万件以上の申請・届出件数が発生することが見込まれる手続を処理するために開発される政府情報システムに関するプロジェクト

(6) システムプロファイル(「別紙5 システムプロファイルに係る定義について」参照)レベルⅢ以上の政府情報システムに関するプロジェクト

(7) 上記(1)から(6)までに掲げるプロジェクトのほか、業務の効率化、経費節減、情報システム整備の効率化、情報セキュリティの強化等の観点で、府省CIOが選出するプロジェクト

また府省重点プロジェクトとして指定されたプロジェクトについて、PMOは次のとおり取り扱うものとする。

(1) 中長期計画に当該プロジェクトの取組を優先的に、かつ、主要施策となるよう記述すること。

(2) 当該プロジェクトに関する概算要求について、十分な予算枠が適切に確保されるよう、府省内を調整すること。

(3) 当該プロジェクトに関する機構・定員要求について、十分な機構・定員枠が適切に確保されるよう、府省内を調整すること。

(4) 当該プロジェクトの推進体制が充実されるよう、府省内を調整すること。

(5) 当該プロジェクトの情報システム部門に属する官職中橋渡し人材に該当する者について、俸給の調整額の適用等、適切な処遇が確保されるよう府省内を調整すること。


第5章 人材の育成・確保

政府情報システムを整備するプロジェクトを適切に遂行し、かつ、運用管理ができるIT人材は高度かつ専門的な技能と経験を有すべきである。また、当該政府情報システムを効果的に活用して政策目的を達成するためには、広く職員のITリテラシーの向上が不可欠である。この認識の下、各府省は、主体的にプロジェクトを推進し、また、政府情報システムを効果的に活用することができるよう、IT人材の育成・確保及び一般職員に対する研修等に努めるものとする。

1.人材の育成・確保の留意事項

各府省は、IT人材の育成・確保等を行う場合には次の(1)から(5)までに掲げる点に留意するものとする。

(1) IT人材の育成は、短期的かつ散発的な対策では解決困難である。このため、例えば、プロジェクトの核となる職員が、それらのライフサイクルの適切な節目までそのポストに留まるよう、人事ローテーションの工夫を検討する等、中長期的な視点に立って、計画的にIT人材の育成・確保を推進すること。

(2) 政府情報システムを整備し、運用するに当たって、IT人材の育成は、単に政府情報システムに関する専門的・技術的な知識・能力だけでなく、業務分析、サービス・業務改革の企画立案、プロジェクト管理等の能力の取得が重要であること。

(3) 全ての分野において十分な技能や経験を持つ人材を育成・確保することは、現実的に極めて困難であることから、各人が不足する技能や経験をそれぞれで補い合いながら、個別の職務に当たらせるような工夫が必要であること。

(4) 国際的な要請に対応する分野(例えば、条約の遵守やISO規格への準拠、国家間の相互運用)、国際的な情報共有や情報セキュリティ等の連携による対応の重要性が増している分野については、国際的な対応が可能な人材の育成・確保も視野に入れること。

(5) サービス・業務の実施には、行政のデジタル化の推進とともにさまざまな業務において、情報システムを活用してのデータ収集等のライフサイクル管理、データ分析等の活用ができることが不可欠であることや、情報セキュリティについて様々な問題が生じている現状からすれば、IT人材に限らず、一般職員においても業務で取り扱う情報資産を理解した上で情報システムを安全かつ効果的に利用して業務の効率化を図るためにITリテラシーの向上にも努めることが重要であること。

2.各府省庁セキュリティ・IT人材確保・育成計画の実行

各府省は、「サイバーセキュリティ人材育成総合強化方針」に基づき策定した「各府省庁セキュリティ・IT人材確保・育成計画」により、人材を育成・確保するものとする。

3.情報システム統一研修等

総務省は、政府の全体方針・計画等を広く普及させるとともに、政府におけるIT人材の集合的かつ効率的な育成及び一般職員のITリテラシーの向上に資するため、情報システム統一研修の実施及び研修施設等の提供を行うものとする。

1) 情報システム統一研修
ア 研修実施計画の策定

総務省は、IT人材の各府省における計画的な育成及び一般職員のITリテラシーの向上のため、毎年度、研修実施計画を策定するものとする。

なお、この策定に当たっては、政府の全体方針、各府省のニーズ、受講者のアンケート結果等を踏まえるものとする。

イ 研修実施計画の提示

総務省は、各府省の職員が積極的に研修に参加できるよう、次の(1)から(3)までに掲げる事項を含む研修実施計画を、前年度末までに、各府省へ提示するものとする。

(1) 研修プログラム、概要及び修了要件

(2) 募集対象者及び定員

(3) 実施日程及び時間

ウ 研修の実施・評価

総務省は、研修実施計画に基づき研修を実施するとともに、受講状況を勘案し、適宜、追加募集を行うものとする。

また、総務省は、情報システム統一研修における参加者からの評価や要求事項、活用状況のみならず、求められる人材像の変化、技術動向等を踏まえ、研修の実施内容を評価し、翌年度の研修に反映するものとする。

2) 府省共通システム等に関する研修への施設の貸し出し

総務省は、情報システム統一研修の一環として、府省共通システム等の特定の政府情報システムの利用者に対する教育を目的として、研修施設の利用に関する要領を作成するとともに、各府省に対し、当該施設の空き状況に応じて貸し出しを行うものとする。

4.各府省における研修等の受講の推進

各府省は、業務の実施にITリテラシーが必要不可欠であることを踏まえ、全職員の情報システム研修等の受講を促進し、さらに、IT人材を育成するため、職員が自ら進んで自己研鑽できる環境の整備に努めるものとする。

特に、政府情報システムの要件定義、設計・開発、運用、保守に携わる職員についてこれらの一連の流れに関する経験が浅い場合には、当該職員に対して、情報システム統一研修への積極的な参加を促すとともに、情報システム関係の技能取得等のための様々な機会を提供するものとする。

5.スキル認定と人材管理

各府省は、IT人材を適正に管理しつつ、その能力の把握に努め、「橋渡し人材のスキル認定の基本的な考え方」及び「橋渡し人材のスキル認定の基準」に基づき、自府省におけるセキュリティ・IT人材に係るスキル認定を行うものとする。

また、PMOは、人事担当部門と連携・協力し、PMOに属する官職又は府省重点プロジェクトの情報システム部門に属する官職中橋渡し人材に該当する者について、俸給の調整額の適用等、適切な処遇が確保されるよう府省内を調整するものとする。

6.人事・人材交流

各府省は、IT人材を育成するため、効果的かつ総合的にITの知識と経験が取得できるよう、特にIT分野に適性のある職員を中核に、情報システム部門と業務実施部門との間、政府共通プラットフォーム等基盤系の政府情報システムの部門と業務系の政府情報システムの部門との間、官民間等において、積極的かつ計画的に人事及び人材交流を推進するものとする。

7.内部人材の活用

各府省は、あるPJMOにおける職員の育成状況やプロジェクトの性格等を踏まえると、当該PJMOに属する職員のみではプロジェクトの遂行能力が不足していると認められる場合には、当該PJMOに対し、サービス・業務改革並びに政府情報システムの整備又は管理に関する経験が豊富な職員が多く在籍する他のPJMOから必要な指導及び援助がなされるよう努めるものとする。

8.外部人材の登用

各府省は、内部職員の育成状況及びプロジェクトの特性等を踏まえ、必要に応じて、外部の専門家を登用し、当該プロジェクトに参画させるよう努めるものとする。


第6章 予算及び執行

内閣官房、総務省及び各府省は、次のとおり、政府情報システム関係予算の要求状況及び執行状況を把握し、必要な調整を行うものとする。

1.予算

1) 本予算の概算要求及び補正予算の取りまとめ前の調整

PMOは、毎年度、本予算の概算要求又は補正予算の取りまとめ前に、府省内の政府情報システム関係予算の要求予定内容を把握し、IT基本法第26条第2項第2号の規定に定める経費の見積り方針を踏まえ、予算額を適正化するため、会計担当部門と連携・協力し、府省内における予算要求調整手順を定めるものとする。

PJMOは、当該手順に基づき、要求予定内容を把握するとともに、予算額の適正化及び調整を行うものとする。その際、府省CIO補佐官に協力を求め、必要な支援を得るものとする。

また、府省CIOは、当該手順に基づき、プロジェクトに係る概算要求に関し、その目的・手段の妥当性及び費用対効果を確認し、その承認を行うとともに、特に府省重点プロジェクトに適切に予算枠が確保されるよう、府省内の調整を行うものとする(「第4章2.2)指定後の取扱い」参照)。なお、中長期計画の策定過程において、その承認を行った場合は、重要な変更がある等特段の事情変更がある場合を除き、再度承認を行う必要はないものとする。

2) 要求内容等の把握

内閣官房及び総務省は、政府情報システム関係予算の要求状況等を把握するため、毎年度、本予算、補正予算等の内容について、本予算の概算要求にあっては当該要求時までに、本予算の政府予算案にあってはその閣議決定後速やかに、補正予算にあっては国会成立後速やかに、各府省に対し、調査を行うものとする。特に、このうち政府情報システムの予算については、PJMOに対し、情報システム単位で、「別紙2 情報システムの経費区分」に基づき経費を区分等して予算要求状況の概要資料の作成を依頼するものとする。

2.調達等予算の執行

1) 調達の調整

PMOは、政府情報システムに係る調達内容を確認し、適正な予算執行となるよう、会計担当部門と連携・協力し、府省内における政府情報システムに係る調達適正化手順を定めるとともに、当該手順に基づき、調達内容を適正化するものとする。その際、府省CIO補佐官に協力を求め、必要な支援を得るものとする。

また、PMOは、PJMOに対し、府省重点プロジェクトに関する調達について、「第3編第2章4.2) プロジェクトの工程レビュー」に基づき、第一次工程レビューを実施し、指摘、助言又は指導を行うものとする。なお、府省重点プロジェクトでなくても、PMOが指定したものは工程レビューの対象とすることができる。

3.運用及び保守状況の把握

PMOは、情報システム部門から、政府情報システムの運用及び保守の稼働実績を把握するよう、手順を定めるものとする。当該手順に基づき把握した稼働実績に対し、運用又は保守経費が過大な支出となっているおそれがある場合には、当該状況を是正するため、情報システム部門を指導等するものとする。その際、府省CIO補佐官に協力を求め、必要な支援を得るものとする。


第7章 情報システムの管理

各府省は、その整備又は管理を行う政府情報システムについて、その状況を適時に把握し、政策立案等にその情報を活用するとともに、より適切な管理等を実施するため、次のとおり取り組むものとする。

1.情報システムID

各府省は、政府情報システムの新規開発等を行うとき(実証実験等、一時的に本番用ではない政府情報システムを整備する場合は、業務分析、要件定義、画面設計等、当該工程が本番用の政府情報システムを整備するための一連の工程の一部である場合を含む。)は、それぞれODBに登録することで情報システムIDを取得しなければならない。なお、情報システムIDを取得する時期については、原則として当該政府情報システムに係る当初の調達を実施するときとするが、PMOが別途指定することができるものとする。

2.ODBへの登録

総務省は、各府省に対し、政府情報システムに関する基本情報、担当組織、公開ドメイン、予算情報、調達情報、システム構成、取扱情報、運用及び保守情報等を掲載する情報システム台帳及び情報資産台帳としての機能を有するODBを提供する。PMOは、ODBへの登録を行えるよう準備する。なお、情報システムIDの取得及び工程レビューの登録はODBを利用することとし、それ以外の事項についてはPMOの指示に基づきODB以外の手法で管理することを妨げない。

第8章 システム監査の計画・管理

各府省は、プロジェクトの目標を達成するため、その整備又は管理を行う政府情報システムに存するリスクとその対応状況を客観的に評価し、問題点の指摘及び改善案の提示を行うシステム監査を実施するものとする。

1.システム監査計画の策定

各府省は、計画的にシステム監査を行うため、システム監査計画書を作成するものとする。なお、自府省の情報セキュリティポリシーに基づき実施される情報セキュリティ監査の計画との間で必要な調整を行い、効果的かつ効率的なシステム監査となるよう計画を策定するものとする。

1) システム監査計画の案の作成

PMOは、次の(1)から(6)までに掲げる事項について3か年分の計画を記載したシステム監査計画書の案を作成するものとする。その際、府省CIO補佐官に協力を求め、必要な支援を得るものとする。

(1) 監査対象

(2) 監査範囲

(3) 監査目的

(4) 評価内容

(5) 重点監査事項

(6) 実施時期

2) システム監査計画の確定

PMOは、システム監査計画書の案について、合議制機関等に諮った上で、これを確定するものとする。

2.システム監査実施状況の確認

PMOは、システム監査計画書に基づき、「第3編第10章 システム監査」に従って、監査体制を構築してシステム監査を実施し、実施状況を適宜確認するものとする。

3.システム監査結果の報告

監査責任者は、監査結果を合議制機関等に報告するものとする。なお、PMOが報告することを妨げるものではない。

4.システム監査計画の見直し

PMOは、毎年度、監査対象の追加等のシステム監査計画書の見直し(次の3か年分の計画の作成)を行うものとする。なお、その確定は、「1.2)システム監査計画の確定」の手続と同様の取扱いとする。


第9章 プロジェクトの検証

各府省は、プロジェクトの推進において、深刻な問題があると認められた場合には、その立て直し、又は再発を防止するため、プロジェクトの検証を行うものとする。

1.深刻な問題があるプロジェクトの基準

PMOは、次の区分に該当すると認められるプロジェクトであって、根本的な対策を迅速に行うことが困難であると認められる場合には、プロジェクト検証委員会を設置し、その検証を行うか否かを判断するものとする。

(1) 中長期計画のフォローアップ、政府CIOによるレビュー、工程レビュー又はシステム監査等において、このままの進め方ではプロジェクトの目標が全く達成できないと判断されたもの

(2) 政府情報システムの運用又は業務運営の開始後、政府情報システム又はサービス・業務に重大な問題が発生し、このままではプロジェクトの目標が全く達成できないものと判断されたもの

2.プロジェクト検証委員会の設置

PMOは、プロジェクト検証委員会の設置相当と判断された場合には、内閣官房の協力を得て、府省CIOの下に、プロジェクト検証委員会を設置するものとする。内閣官房は、深刻な問題があると認められるプロジェクトがあるにもかかわらず、PMOの対応が不十分と認められる場合は、プロジェクト検証委員会の設置をPMOに求めることができる(「第3編第2章4.3)イ プロジェクトの停止・改善」参照)。

プロジェクト検証委員会には、情報システムの整備及び管理に関する実務経験、又は紛争解決に関する知見を有した有識者から構成されるものとする。その他子細については、内閣官房と調整の上、PMOが定めるものとする。

3.検証結果の公表

プロジェクト検証委員会は、情報セキュリティに影響が及ぶ機微な情報を除き、検証結果を各府省のWebサイトに公表するものとする。

4.検証結果への対応

PMO又はPJMOは、検証結果を踏まえ、必要な対応を措置するものとする。また、内閣官房及び総務省は、当該プロジェクトが深刻な問題に至った原因を繰り返さないよう、標準ガイドライン群に当該実例を組み入れるものとする。